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カメラと日常の覚書

ただのメモを「第二の脳」に変える。Obsidianとボイスログで始める知的生産術【準備編】

この記事のサマリー

  • 💡 TL;DR (要約): 通勤中の「ぼやき」が未来の資産に変わる!「ボイスログ」と「Obsidian」(注)は、知的生産を始める上で最強のパートナー。でも焦りは禁物。成功の鍵は「準備」にあり。 (注)「オブシディアン」と発音されます。これは黒曜石を意味する英単語
  • この記事でわかること:

    • なぜ「ボイスログ」と「Obsidian」の組み合わせが優れているのか
    • 知的生産の旅で挫折しないための、たった一つの重要な「心構え」
    • 後で後悔しないための、Obsidianの「最小限・最強」の初期設定3つ
  • 👥 この記事を読んでほしい人:

    • メモは取るけど、後から見返さず活用できていない方
    • 日々のアイデアや思考を、具体的な成果物に繋げたいと考えている方
    • 「Obsidian」に興味はあるけど、何から手をつければいいか分からない方
  • 🚫 この記事の対象外の読者(読まなくてもいい人):

    • すでにObsidianやボイスログを使いこなし、自分なりのシステムを確立している方
    • 高度で複雑なテクニックだけを求めている方(今回は準備と思想がメインです)


👋 はじめに:あなたの「ひらめき」、ゴミ箱に捨てていませんか?

通勤電車の中、シャワーを浴びているとき、近所を散歩しているとき…ふとした瞬間に、仕事の画期的なアイデアや、ブログの面白いネタが頭に浮かぶことはありませんか?

私も昔はそうでした。しかし、その貴重な「ひらめき」のほとんどは、スマホにメモする前に忘れてしまったり、メモしたとしても、他のメモの山に埋もれて二度と見返すことがなかったり…。

まるで、ダイヤモンドの原石を自らゴミ箱に捨てているようなものでした。

この記事にたどり着いたあなたも、きっと同じような経験があるはずです。 もし、そんな「アイデアの損失」をゼロにできるとしたら、あなたの人生はどれだけ豊かになるでしょうか?

ご安心ください。今日から始まるこの連載記事では、あなたの思考の断片を、未来のあなたを助ける「知的資産」へと変える、私が実践しているシステムを惜しみなく公開していきます。

その鍵を握るのが、「ボイスログ」という最も楽な記録方法と、「Obsidian」という最強の思考整理ツールです。この二つを組み合わせることで、あなたの頭脳は拡張され、文字通り「第二の脳」として機能し始めます。

インストール画面

これは、壮大な知的生産システム構築の旅への「招待状」です。さあ、一緒に始めましょう。


💡 なぜ「Obsidian」と「ボイスログ」の組み合わせが最強なのか?

世の中にはたくさんのメモアプリや記録術があります。その中で、なぜ私がこの二つの組み合わせにたどり着いたのか。それは、それぞれが持つ強みで、お互いの弱点を完璧に補い合える、最高のパートナーだからです。

ボイスログの強み:究極の「インプット frictionless(摩擦ゼロ)」

キーボードを打つ、フリック入力する…どんなに速くても、思考のスピードには勝てません。ボイスログなら、思ったことを、思ったままのスピードで、声に出すだけで記録が完了します。 歩きながらでも、満員電車の中でも、アイデアが生まれた瞬間の「熱量」を逃さず捕まえることができる。これこそがボイスログの最大の魅力です。

Obsidianの強み:有機的な「リンク」による思考のネットワーク化

Obsidianは単なるメモ帳ではありません。[[このように]]単語を囲うだけで、ノートとノートが繋がり、巨大な思考のネットワークを自動で構築してくれます。

昨日メモしたAというアイデアと、半年前のBという知識が、思わぬ形で繋がって、新しいCというひらめきが生まれる。そんな「知のセレンディピティ(偶発的な発見)」を体験できるのが、Obsidianの真骨頂です。

つまり、ボイスログで「摩擦なく」思考を捕まえ、Obsidianでその思考を「有機的に」繋いで育てる。これが、私が考える現時点で最強の知的生産術なのです。


🌱 挫折しないための心構え:「建築家」ではなく、「庭師」であれ

ここで、この旅を始める前に、最も大切な心構えをお伝えします。

この「第二の脳」作りは、完璧な設計図を引いて高層ビルを建てる「建築家」の仕事ではありません。むしろ、日々の天気や植物の成長を見ながら、少しずつ手を加えていく「庭師」の仕事に近いのです。

  • 完璧な分類を目指さないでください。 最初から全てのメモを完璧に分類しようとすると、必ず挫折します。
  • 「雑草(分類されないメモ)」を許容してください。 庭に雑草が生えるのは当たり前。後で手入れすれば良いのです。
  • 育てる過程を楽しんでください。 あなたの思考が繋がり、システムが有機的に成長していく様子を、どうか楽しんでください。

この「庭師」の心構えがあれば、あなたは決して挫折しません。


🛠️ 【準備】冒険の始まり:Obsidianの最小限・最強の初期設定

さあ、いよいよあなたの庭の土壌を整えましょう。 Obsidianは多機能ですが、最初にやるべき設定はごくわずかです。これだけやっておけば、後で後悔することはありません。

  1. ファイルの置き場所を決める
    • 設定 →「ファイルとリンク」→「新規ノートを作成するフォルダー」で、00_Inboxのような一旦メモを置いておくフォルダを指定します。これでノートが散らからなくなります。

00_Inboxのフォルダを指定

  1. リンクの形式を最適化する

    • 同じく「ファイルとリンク」で、「新規内部リンクの形式」を「可能な限り短い形式」にします。ノートを移動してもリンクが切れにくくなる、おまじないです。
  2. システムの心臓部をONにする

    • 設定 →「コアプラグイン」で、「デイリーノート」と「テンプレート」のスイッチをONにします。この二つが、今後のあなたの知的生産活動のエンジンになります。詳しい使い方は、次回の記事で解説しますね。

たったこれだけです。これ以上の細かい設定は、あなたの庭が育ち、「もっとこうしたい」という欲気が出てきてからで十分です。


最後に:まとめと次のステップ

この記事では、あなたの「第二の脳」を作るための、旅の始まりとなる準備と思想について解説しました。 最後に、重要なポイントを3つにまとめておさらいしましょう。

  1. 最強のコンビ: 「ボイスログ」の圧倒的な手軽さと、「Obsidian」の有機的な繋がりは、知的生産を始める上で最高のパートナーである。
  2. 庭師たれ: 完璧を目指す「建築家」ではなく、日々の成長を楽しむ「庭師」の心構えが、継続の秘訣である。
  3. 準備が9割: 冒険を始める前に、最小限の「初期設定」という地盤固めを済ませておくことが、後々の快適さを保証する。

さあ、この記事を読んだあなたが次に行うべき最初のステップは、「Obsidianをインストールし、たった3つの初期設定を済ませてみる」ことです。 この小さな一歩が、あなたの日常の「ぼやき」を知的資産に変える、壮大な旅の始まりとなります。

次回、【実践・整理編】では、いよいよこの庭に最初の種を蒔きます。 通勤中に録音したボイスログが、具体的なタスクや未来のブログ記事の種へと生まれ変わる瞬間を、ステップ・バイ・ステップで徹底解説します。最高の武器となる「テンプレート」も配布しますので、ぜひお楽しみに。

→【続きを読む】第2回:混沌から価値へ!ボイスログを資産に変える具体的な整理術

ryo-camera.com


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