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カメラと日常の覚書

【プロが教える】Lightroom Classicで水平を完璧に!『絵を崩さず』傾きを修正するジオメトリ徹底解説

疲労によりわずかに傾いた写真
長時間の撮影で、こんな微妙な傾きに悩まされていませんか?

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「せっかく渾身の一枚が撮れたのに、なんだか写真が傾いている…」

「Lightroom Classicで水平補正を試したけど、自動補正だと建物が不自然に変形してしまって、結局使えない…」

そんな経験、ありませんか?

私も半日を超えるような長時間の撮影、そして縦位置構図が多く、時には脚立の上という不安定な足場でシャッターを切るような長丁場では、後半になると疲労からくるわずかなふらつきで、写真が微妙に傾いてしまうことがあります。

「撮影時に水平は意識しているのに、なぜか少し傾く…」

その原因は、シャッターを切る瞬間の、ごくわずかな身体の揺れかもしれません。

でも、ご安心ください。

この悩み、Lightroom Classicの「ジオメトリ」機能を正しく理解し、「絵を崩さずに」水平を完璧にするプロの技を身につければ、もう心配はいりません。

この記事では、Lightroom Classicの「ジオメトリ」とは何かという基礎から、あなたが抱える「自動補正で絵が崩れる」という悩みを解決し、最小限の操作で写真の傾きをスマートに修正する具体的な方法まで、プロブロガー兼写真家である私が徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたの写真に安定感とプロフェッショナルな印象が加わり、自信を持ってSNSやポートフォリオに公開できるようになるでしょう。そして、修正にかかる時間が劇的に短縮され、もっと撮影や他の編集に時間を割けるようになります。

さあ、Lightroom Classicで「完璧な水平」を手に入れ、あなたの写真表現を次のレベルへと引き上げましょう!


1. 「ジオメトリ」とは?写真の「骨格」を整える魔法のツール

「ジオメトリ(Geometry)」とは、元々「幾何学」という意味。Lightroom Classicの「ジオメトリ」パネルは、まさに写真の「骨格」や「構造」を物理的に整えるための、縁の下の力持ちのような機能です。

単に色や明るさを調整するだけでなく、写真に写る被写体が本来持つべき正しい形や遠近感を取り戻す役割を担っています。

1-1. パース(遠近感)の歪みを補正する

これが「ジオメトリ」の最も強力な機能の一つです。

  • どんな時に起こる?:
    • 建物を下から見上げて撮った時、建物が奥に向かってすぼまって見える「台形」のような歪み(垂直方向のパース歪み)。
    • 広角レンズで撮影した際に、写真の端が外側に引っ張られるように歪む現象。
  • 何ができる?:
    • この歪みを修正し、建物がまっすぐ垂直に立つように、あるいは水平線が真っ直ぐになるように、画像を物理的に変形させて補正します。まるで、歪んだ建物を「グイッ」と正しい形に戻すようなイメージです。

1-2. 写真全体の傾きを修正する

Lightroom Classicの現像モジュールにあるジオメトリパネル
写真の骨格を整える「ジオメトリ」パネル。様々な補正機能が集約されています。

あなたが悩んでいる「疲労によるわずかな傾き」を修正するのも、このジオメトリの重要な役割です。

  • どんな時に起こる?:
    • シャッターを切る瞬間にカメラがわずかに傾いてしまい、地平線や建物が斜めになってしまう。
  • 何ができる?:
    • 写真全体を回転させて、水平線や垂直線をまっすぐに揃えます。これは、後述する「ガイド付きUprightツール」(Shift + T)や「切り抜きツール」内の角度補正機能が担う部分です。

1-3. 「レンズ補正」との決定的な違い

よく混同されがちですが、「レンズ補正」とは役割が異なります。

  • レンズ補正: 特定のレンズが持つ固有の歪み(歪曲収差、色収差、周辺光量落ちなど)を、レンズプロファイルに基づいて自動的に修正する機能です。これは「レンズの癖を直す」イメージです。
  • ジオメトリ: カメラの構え方や撮影アングルによって生じる、パースの歪みや傾きを修正する機能です。こちらは「写真の構図や被写体の形を物理的に整える」というイメージです。

つまり、ジオメトリは、あなたの撮影意図をより正確に、そしてプロフェッショナルに表現するための、写真の「土台」を整える魔法のツールなのです。


2. Lightroom Classicで「絵を崩さず」水平を出す!プロの修正術

撮影現場で最善を尽くしても、完璧な水平は難しいもの。しかし、ご安心ください。Lightroom Classicには、あなたの「あと一歩」を補う強力なツールがあります。しかも、自動補正で「絵が崩れる」心配は無用です。私が実践する、最小限の操作で水平を完璧にする方法をご紹介します。

2-1. 「ガイド付きUprightツール」(Shift + T)で狙い撃ち!

Lightroom Classicのガイド付きUprightツールで水平ガイドラインを引く
垂直線を引かず、水平線のみを引くのが「絵を崩さない」プロのコツ。

これが、あなたの悩みを解決する「切り札」です。垂直方向のパース補正による不自然な変形を避け、水平の傾きだけをピンポイントで修正したい場合に、このツールは絶大な威力を発揮します。

  1. 現像モジュールへ移動: まずは D キーを押して現像モジュールに移動します。
  2. ツールを起動: Shift + T を押すと、「ガイド付きUprightツール」がアクティブになります。画面上にガイドラインを引く準備が整いました。
  3. 水平線のみを引く:
    • 写真の中で、「ここだけは絶対に水平にしたい!」という明確な線(例:地平線、床の目地、建物の水平な梁、窓枠の下辺など)を見つけます。
    • その線に沿って、マウスでドラッグして 1本または2本の水平ガイドライン を引いてください。
    • ここが重要!: 垂直方向のガイドラインは絶対に引かないでください。 これにより、建物などが不自然に台形に変形する「絵の崩れ」を防ぎ、写真全体の傾きだけを自然に補正できます。
  4. 補正の確認と余白処理: ガイドラインを引くと、Lightroom Classicがその線に合わせて写真全体を回転させ、水平を自動で補正します。補正後、R キーを押して切り抜きツールに切り替え、補正によって生じた白い余白をトリミングして構図を整えましょう。

この方法なら、あなたの撮影意図を尊重しつつ、わずかな傾きだけをスマートに修正できます。

2-2. もっと手軽に!「切り抜きツール」(Rキー)内の角度補正

Lightroom Classicの切り抜きツールで水平線をなぞって補正
サッと直したい時は、切り抜きツール内の角度補正が便利です。

Shift + T ほど厳密でなくてもいいから、サッと直したい!」そんな時には、切り抜きツール内の角度補正機能が便利です。

  1. 切り抜きツールを起動: R キーを押して切り抜きモードに入ります。
  2. 角度補正ツールを選択: 切り抜きパネルの左上にある「角度補正ツール」(分度器のようなアイコン)をクリックします。
  3. 水平線をなぞる: 写真上の水平であるべき線(例:地平線、床の線など)を、このツールでドラッグしてなぞるだけ。
  4. 自動補正: なぞった線に合わせて、写真が自動的に回転し、水平が補正されます。

直感的で素早く、微調整にも非常に有効な、まさに「痒い所に手が届く」機能です。

2-3. 効率化の極意!「設定のコピー&ペースト」で時間を買う

同じ場所で撮影した写真や、似たような傾きを持つ写真が複数ある場合、一枚一枚手作業で修正するのは時間の無駄です。プロは「設定のコピー&ペースト」で一瞬で作業を終わらせます。

  1. 補正済み写真を選択: 水平補正が完了した写真を選択します。
  2. 現像設定をコピー: Ctrl + Shift + C (Windows) / Command + Shift + C (Mac) を押して「現像設定をコピー」ダイアログを開きます。
  3. 「ジオメトリ」のみを選択: ここがポイント!「ジオメトリ」の項目にだけチェックを入れ、他の不要な項目はチェックを外してコピーします。
  4. 他の写真にペースト: 次に、補正を適用したい写真(複数選択も可能)を選択し、Ctrl + Shift + V (Windows) / Command + Shift + V (Mac) でペーストします。

これで、傾きや歪みが似ている写真群に対し、手動で1枚ずつ直す手間を省き、修正時間を大幅に短縮できます。まさに「時間を買う」プロの技です。


まとめ:Lightroom Classicと「ジオメトリ」で、あなたの写真が「完璧」に近づく

長時間の撮影、縦位置での奮闘、そして疲労によるわずかな傾き…これらは写真家なら誰もが経験する「あるある」の悩みです。しかし、Lightroom Classicの強力な「ジオメトリ」機能と、今回ご紹介したプロの修正術を組み合わせれば、もう心配はいりません。

  • 「ジオメトリ」の概念を理解することで、写真の「骨格」を正しく整える重要性が分かります。
  • 「ガイド付きUprightツール」(Shift + Tで、絵を崩さずに水平を完璧に修正できます。
  • 「切り抜きツール」(Rキー)内の角度補正で、手軽に微調整が可能です。
  • 「設定のコピー&ペースト」で、修正時間を劇的に短縮し、効率化を図れます。

これらのプロの技をあなたのワークフローに取り入れることで、疲労時でも安定した水平の写真を効率的に仕上げることができます。

「完璧な一枚」を目指すことは素晴らしいですが、無理なく、そして楽しみながら「より良い一枚」を生み出すことが、写真ライフを長く続ける秘訣です。Lightroom Classicは、そのための強力なパートナーとなるでしょう。

さあ、今日からあなたの写真編集を「プロの技」でアップデートし、自信を持って作品を世に送り出しましょう!

【あわせて読みたい】 撮影時の傾きを最小限に抑えるための具体的なテクニックは、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

縦位置撮影の救世主!疲労時の傾きを最小限に抑えるプロの撮影テクニック (執筆中)

参考サイト: Lightroom の切り抜きとジオメトリツール


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