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【救済策】フリッカーで縞模様が残ってしまったら?撮影後の現像ソフト(Lightroom Classic/Photoshop)での修正テクニック

修正:2026-03-26 まとめ前後の結論内容を再構成。

フリッカー修正前の画像サンプル
【実例】フリッカー修正前。イルミネーションの輝きに、フリッカー(縞模様)が発生している。

【PR】この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。 ※本記事は個人の体験に基づいた情報提供です。価格は変動する可能性があります。購入・使用はご自身の判断でお願いします。

皆さん、こんにちは!りょうカメラです。

前回の記事ではフリッカーを未然に防ぐための設定を解説しましたが、「諦めたらそこで試合終了」です。どれだけ対策をしても、複雑なイルミネーションの下では、意図せず縞模様(バンディング)が残ってしまうことがあります。

特にOM-1のような電子シャッターの性能を活かしたい時、この縞模様は作品の質を一気に落としてしまいます。

本記事では、写真データに残ってしまったフリッカーの縞模様を、Lightroom ClassicやPhotoshopを使って軽減・除去するための具体的なテクニックを、実際の修正例と共に解説します。

実際の修正事例から学ぶ「救済レタッチ」の重要性

まずは、今回の撮影で実際にフリッカーの縞模様が出てしまい、Lightroom Classicで修正を行った事例をご覧ください。

 Lightroomでのフリッカー修正前(左)と修正後(右)の比較画像
【実例】フリッカー修正前(左)と修正後(右)の比較。 諦めずに調整した結果、右側の修正後はイルミネーションの輝きが際立ち、暗部の階調ムラ(縞模様)も目立たなくなりました。この写真のように、現像ソフトの情報量があれば、フリッカーは救済可能です。

フリッカーの修正は、画像情報が最も多いRAWデータで行うのが鉄則です。JPEGデータでは、すでに圧縮処理されており、わずかな階調の調整で破綻しやすいため、修正が非常に困難になります。

Lightroom Classicのマスク機能を活用!フリッカーを軽減する3ステップ

フリッカーによる縞模様(バンディング)は、画面全体ではなく特定の領域に帯状に発生します。このムラを「局所的」に調整するため、Lightroom Classic(LrC)のマスク機能を使って細かく作業を進めます。

ステップ1:フリッカーの「ムラ」に合わせたマスクを作成する

縞模様が目立っている部分(例:空の部分、均一な壁の部分)を特定し、その形に合わせたマスクを作成します。

  1. マスクパネルを開く
  2. フリッカーの形に応じて、「線形グラデーション」または「ブラシ」ツールを選択する。
  3. 縞模様が最も目立つ部分をマスクで正確に指定する(赤くオーバーレイ表示しています)。

Lightroom Classicの編集画面。大きなクリスマスツリーの前で撮影する人物の背景に、ブラシツールでマスクを作成している様子
【作業風景】Lightroom Classicでのマスク適用。画面左側の人物の境界や背景の縞模様が気になる部分を、ブラシツールで丁寧にマスクしていきます。

ステップ2:マスク内部の「階調のムラ」を均一化する

マスクでフリッカー部分が指定できたら、そのマスク内部の調整を行います。目標は、ムラのある階調を滑らかにし、境界をぼかすことです。

  • 露光量: 縞模様が暗い帯の場合は、露光量をわずかに上げる
  • シャドウ・黒レベル: 暗部のムラを広げてぼかす。
  • ハイライト・白レベル: 露光量を上げたことで浮きすぎた明るい部分を抑え、周囲となじませる。

Lightroom Classicのマスクパネル詳細。露光量、ハイライト、シャドウ、白レベルのスライダーが調整されているクローズアップ画像
【設定詳細】フリッカーをなじませるためのパラメーター例。今回は露光量を+1.09、シャドウを+56、ハイライトを-47に設定し、縞模様による明暗差を相殺しています。

この調整の肝は、「出すところは出し、引くところは引く」という調律にあります。2枚目の画像のように、露光量を上げつつハイライトを下げることで、不自然な濃淡を消し、縞模様を視覚的に消失させていくのです。

ステップ3:Lightroomで困難ならPhotoshopへ移行し「ダスト&スクラッチ」

LrCのマスク機能を使っても、フリッカーの複雑な周期や色ムラが残ってしまう場合があります。特にフリッカーが色相のムラとして現れている場合、Photoshop(PS)での最終調整を推奨します。

Photoshopでさらに強力に修正する「ダスト&スクラッチ」テクニック

Photoshopのこのフィルターは、フリッカーの修正において最も強力なツールの一つです。

  1. レイヤーを複製する
  2. 複製したレイヤーに対して、「フィルター」メニューから「ノイズ」「ダスト&スクラッチ」フィルターを適用する。
  3. 半径を縞模様の太さよりもわずかに大きい値に設定し、しきい値を調整して縞模様だけが滑らかになるようにする。
  4. レイヤーの「描画モード」「カラー」または「輝度」に変更する。

これにより、元のディテールを維持したまま、縞模様の色や明るさのムラだけを滑らかに処理できます。

これにより、元のディテールを維持したまま、縞模様の色や明るさのムラだけを滑らかに処理できます。


結論:技術で救うか、時間で解決するか

今回のレタッチ手法で、死んでいたはずの写真は確かに救えます。しかし、正直に言いましょう。1枚に20分、100枚なら2000分を費やすこの作業は、本来なら「不要なはずの時間」です。

失敗作を救う技術も大切ですが、最初から失敗させない道具を選ぶことは、表現者としての誠実さだと私は考えています。私が「フリッカースキャン」を搭載した機材を信頼するのは、単なるスペックではなく、こうした「事後処理という名の無駄な時間」を現場で抹殺できるからです。

レタッチを極める時間は、次のシャッターを切る時間に変えられる。それが、私がこの機材を選んだ最大の理由です。

👉 [ 現場でフリッカーを無効化する:OM SYSTEM OM-1 Mark II ]


あれ?!っと思ったら。救済の「保険」として。

どうしても今の機材のまま、執念でフリッカーをねじ伏せたい。そんな時のために、私がデスク周りに常備している「救済のバイブル」を1冊だけ置いておきます。手元に一冊あるという安心感は、トラブルに向き合う冷静さを与えてくれます。

[ Lightroom Classic 仕事の教科書 思いのままに仕上げる最新テクニック ]


まとめ:フリッカー対策は「時間の調律」である

フリッカーの修正は、あくまで「救済策」であり、撮影時に完璧に防ぐのが最善です。

  • 撮影時:フリッカースキャン機能を活用し、現像の苦労をゼロにする。
  • 現像時:どうしても残った場合にのみ、本記事のマスク機能を活用する。

この「時間のコスト」を意識することで、夜景撮影の失敗を恐れず、より本質的な表現に集中できるようになるはずです。