カメラと

カメラと日常の覚書

「あと数日」の未練を、ゴミ箱へ叩きつけた夜。

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2ヶ月目の境界線と、小さな心地よさ

「パチン」と、静かな夜の部屋に、どこか情けない音が響いた。

半分以上残っている目薬を、ようやくゴミ箱に放り込んだ音だ。 愛用しているのは[スマイル40EX]。防腐剤(ベンザルコニウム塩化物など)を配合していないこのタイプは、私にとって「自分の体に、ちょっといいことをしている」という、ささやかな自己充足の儀式でもあった。この「ちょっとした気遣い」が、日常のノイズの中で不思議と心地よかったのだ。

だが、今日で開封からちょうど二ヶ月。 メーカーの推奨期限は「1〜2ヶ月」。つまり、今のこのボトルは、救済であると同時に、ルール上は「捨て去るべきもの」に変わっている。

本来なら、迷う余地はない。だが、三月の夜は残酷だ。花粉症で真っ赤に腫れ上がった眼が、「まだいける、捨てないでくれ」と脳に直接訴えかけてくる。 「あと数日なら、大丈夫なんじゃないか?」 そんなケチな未練と、ルールを守りたい潔癖さが、頭の中で激しく火花を散らしていた。

19日目の「逃げ場」としてのマクロ撮影

3月2日からInstagram(@ryograph123)で続けている「1日1撮」。 今日で19日目。毎日、外の光を獲りに行くと決めたはずの男が、今日、カメラのレンズを向けたのは「期限切れの目薬」だった。

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デスクの上に置かれた緑色の目薬「スマイル40EX」の接写。背景には葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』がプリントされた青い縁取りの白い眼鏡ふきが柔らかくボケて写っている。
最短撮影距離まで寄って、期限切れの自分を直視する。背後には、まだ現場を知らない「綺麗なまま」の眼鏡ふきがボケている。

最短撮影距離まで寄って、デスクの上の小さなプラスチックにピントを合わせる。 それは、花粉を言い訳にして、外へ踏み出す勇気から逃げ出した自分への、精一杯の免罪符に過ぎなかった。

雨が降っているから。ベランダの[EcoFlow River 2]も充電できないから。 もっともらしい理由を並べて、私は「安全な部屋」という檻を、内側から補強していただけだったんだ。

River 2後継機のRiver 3よりちょっとだけ容量アップのEcoFlow RIVER 3 Plus。
断然こっちがおすすめ。

■ 医療SEの影、未練の音

かつて医療SEとして「0.1秒のズレ」すら許さなかった頃の自分が、ゴミ箱の向こう側で苦笑いしているような気がする。 仕様書通りに動くことが絶対の正義だったあの頃。それに比べて、今の自分はどうだろう。目薬の期限ひとつ、外へ踏み出す一歩ひとつに、これほどまでに見苦しく執着し、濁っている。

道具を完璧なまま守ることに、私は少しエネルギーを使いすぎていた。 メンテナンスという名の「愛護」が、いつの間にか、現場の泥臭さから逃げるための「盾」になっていたのかもしれない。

決別は、まだ始まったばかり

ゴミ箱の底に落ちた目薬の音は、何かをすっきり解決してくれたわけじゃない。 明日になれば、また新しい「外に出ない理由」を、私の脳はせっせと作り出すだろう。

それでも。 明日の朝は、たとえ嵐でも、たとえ花粉がひどくても、スナップ専用としているカメラは[E-M10]オリンパス(現在のOM SYSTEM)を剥き出しのまま持ち出そうと思う。 お気に入りの檻から、自分を引き摺り出す。 不確実な光の中へ踏み込むための「調律」は、まだ始まったばかりだ。

今選ぶなら間違いなくOM-5。


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スマイル40EX

「防腐剤無添加」という自分への気遣い。今回の執着の核となった、私の日常に欠かせない一滴です。※使用期限は守りましょう。

EcoFlow RIVER 3 Plus (現行おすすめ)

現行のRIVER 3より少しだけ容量が多い「Plus」。この「ちょっと」の余裕が現場での安心感に直結します。今手に入れるなら、この絶妙なサイズ感が正解です。

OM SYSTEM OM-5 (現行おすすめ)

私が使っているEM-10の最終系であるMkⅣと価格差が少なく、今選ぶなら間違いなくこちら。本格的な防塵防滴性能が、「外へ出る勇気」を物理的に支えてくれます。