きっかけ
SNSで見かけるライティングシミュレータを見て、「これ、自分でも作れないか?」と思ったのが始まりだ。
最初はThree.jsを使った3Dシミュレータを目指した。光の物理演算、影の柔らかさ、アンブレラの反射特性。
プロ向けソフトに近づけたかったが、なかなか思うように進まず、あちこちのAiに相談しながら、あれこれ試行錯誤を重ねた。
結果は、連続のブラックアウトだった。
何が問題だったのか
振り返ると、問題は明確だった。
- 高精度な影の再現を目指すと動作が重すぎる
- 複雑な3D操作はブラウザのセキュリティ制限に阻まれる
- コードが膨大で、どこかで必ずエラーが起きる
「現場でサッと使える」という最初の目的が、触っていくうちに「技術的な完璧さ」にすり替わっていた。
気づき:現場に必要なのは「3D」じゃない
ある時、紙のメモを見返していて気づいた。
ライトは右前、高め、ソフトボックス。距離は1.5mくらい。
このメモがあれば、実際の撮影で十分再現できる。影の完璧な減衰率も、アンブレラの正確な配光曲線も、現場ではあまり役に立たない。
必要なのはこれだけだ。
- ライトの方向(時計の針で言うと何時か)
- ライトの高さ(目線より上か下か)
- 機材の種類(ソフトボックスかアンブレラか)
- おおよその距離
これだけで、経験のある撮影者なら「あの感じ」を再現できる。
そこで作ったもの
というわけで、3Dを完全に捨てた。
2Dの見取り図 + クリック&ドラッグ + Markdown出力。これだけのツールだ。
以下の画像が実際の画面イメージだ。ライトはドラッグで自由に動かせる。

実際に動かしたい人は、こちらからダウンロードしてほしい。
👉 [ライティングメモツールをダウンロード(HTMLファイル)]
使い方
- ライトをドラッグ:上から見た図でライトを動かせる
- 機材を選ぶ:Softbox / Umbrella / Grid Spot / 反射板
- 3台まで設置可能:キー・フィル・バックライトを個別にON/OFF
- 「コピー」で保存:押すとMarkdown形式でクリップボードにコピーされる
このツールの限界
もちろん、できないこともある。
- 影の正確なボケ味は再現できない
- 壁からの反射光は計算していない
- 銀傘と白傘の違いは「記号」でしか区別できない
でも、現場メモとして必要な情報は十分に入っている。
完璧なシミュレータを目指して沼にハマるより、「紙よりちょっと便利」な道具で十分だった。
これが私のたどり着いた答えだ。
おわりに
同じように「ライティングシミュレータ作りたいけど、うまくいかない」という人がいれば、一度立ち止まって「本当に3Dが必要か?」を考えてみてほしい。
もしかしたら、2Dの見取り図とテキストメモで、求めていた「現場の再現性」は十分に達成できるかもしれない。
このツールは自由に使ってほしい。改造も、ブログへの埋め込みもOK!!
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この記事は、現場記録の試行錯誤を経て作成したものです。ライティングに興味がある方は、以下の関連記事もどうぞ。
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※ ツールの動作はブラウザ環境によって異なる場合がある。