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カメラと日常の覚書

【OM SYSTEMカメラで挑戦!ホタル撮影⑤】お悩み解決Q&A~これでスッキリ!疑問と不安を解消~

こんにちは!カメラマンのりょうです。

「OM SYSTEMカメラで挑戦!ホタル撮影」シリーズも、いよいよ最終回(の予定です!笑)。 これまで、準備からマナー、カメラ設定、撮影テクニック、そしてRAW現像の基本まで、ホタル撮影の魅力とノウハウをたっぷりお届けしてきました。

  • 前回までの記事はこちら:

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きっと皆さんの頭の中には、「よし、今年こそはホタルを撮りに行こう!」というワクワクした気持ちと共に、「でも、実際にやってみると、こんな時はどうするんだろう?」「もっとこうしたいんだけど、上手くいかない…」といった、ちょっとした疑問や不安も浮かんできているかもしれませんね。

そこで今回は、ホタル撮影に関してよく寄せられるご質問や、特に初めて挑戦する方がつまずきやすいポイントについて、Q&A形式でお答えしていきたいと思います!この記事を読めば、あなたの疑問や不安がスッキリ解消され、さらに自信を持って、そして何より楽しくホタル撮影に臨めるはずです。

このシリーズを通して何度もお伝えしてきましたが、安全第一の心構えは忘れずに、最後まで一緒にホタル撮影の世界を探求していきましょう!



撮影テクニック・設定の「なぜ?」「どうすれば?」を解決!

まずは、撮影中のテクニックやカメラ設定に関する、皆さんが「うんうん、それ知りたかった!」と思うかもしれない疑問から解決していきましょう。美しい光跡を捉えるためのヒントが隠されているかもしれませんよ。

ホタルの光跡、点々問題を解決したい!

Q. ホタルの光が、どうしても点々としか写りません…。どうすれば綺麗な光の線になるのでしょうか?

  1. あぁ、そのお悩み、よく分かります!ホタルの光跡が点々になるのは、いくつかの原因が考えられます。一つずつチェックしてみましょう。

  2. ライブコンポジットの「基準露出時間」が短いかも?: この時間が短いと、ホタルが少し動いただけで1コマの撮影が終わってしまい、光が点として記録されやすくなります。思い切って基準露出時間を少し長く(例えば、今の設定が5秒なら8秒~10秒くらいに)してみてください。ただし、あまり長くしすぎると、今度は背景が明るくなりすぎたり、ホタルの光自体が白く飛んでしまったりすることもあるので、モニターで確認しながら、ちょうど良いバランスを見つけるのが大切です。

  3. ホタルの動きがゆっくり、または数が少ないのかも: これは自然が相手なので、なかなか私たちの思い通りにはいきませんよね。でも、少し場所を変えてみたり、ホタルの活動が活発になると言われている時間帯(一般的には日没後1~2時間くらいが多いですね)を狙ってみるのも一つの手です。
  4. もしかして、絞りすぎていませんか?: カメラの絞り(F値)を大きくしすぎると、レンズから入る光の量が減ってしまい、ホタルの弱い光が線として繋がりにくくなることがあります。F2.8~F4.0くらいを目安に、お持ちのレンズの明るさを活かしてあげると良い結果に繋がるかもしれません。

ピント合わせ、もう迷わない!MFのコツ徹底解説

Q. マニュアルフォーカスでのピント合わせが、何度やっても上手くいきません…。何か特別なコツはありますか?

  1. ピント合わせ、本当に難しいですよね!特に暗闇でのマニュアルフォーカスは、ホタル撮影の最大の難関と言っても過言ではないかもしれません。でも、焦らず丁寧に、以下のポイントを試してみてください。

  2. 【やっぱりこれが一番!】明るいうちにピントを合わせて固定!: もし可能なら、撮影場所には明るいうちに行って、撮りたい範囲の遠くの木や建物などに一度オートフォーカスでピントを合わせます。その後、すぐにマニュアルフォーカスに切り替えて、ピントリングが動かないようにマスキングテープなどでそっと固定してしまうのが、一番確実で安心な方法です。

  3. OM SYSTEMカメラの「ライブビュー拡大機能」を信じて!: 小さな光でも、液晶モニターで最大限まで拡大すれば、ピントの山(一番シャープに見えるところ)が見つけやすくなります。OM SYSTEMカメラのライブビューは本当に優秀なので、じっくり時間をかけて合わせてみてください。
  4. 「ピーキング機能」の色、見やすい色に変えてみては?: ピーキング機能(ピントが合っている部分に色が付く機能)はとても便利ですが、初期設定の色が背景に紛れて見にくいことも。そんな時は、カメラの設定メニューからピーキングの色を見やすい色(例えば赤や黄色など)に変更してみると、格段に作業しやすくなりますよ。
  5. 「置きピン」する場所、ちょっと工夫してみませんか?: ホタルがよく飛んでいそうな空間(例えば、川岸から数メートル先の、人が歩くくらいの高さあたりなど)を予測して、そこにピントを合わせます。「無限遠(∞)」にすればOKというわけでもないんです。
  6. 周りに目標物がなければ「明るい星」を頼りに!: どうしてもピントを合わせる目標物が見つからない場合、空に明るい星があれば、それを目標にピントを合わせるのも一つのテクニックです。
  7. 【地道だけど確実】試し撮りでベストな位置を探る: 何度かピント位置を微妙に変えながら試し撮りをしてみて、再生画面で拡大し、一番シャープに写っているピント位置を採用する、という地道な作業も、時には大切です。

ライブコンポジット撮影中の設定変更、できる?できない?

Q. ライブコンポジットの撮影中に、ISO感度や絞りを変えたくなったらどうすればいいですか?

  1. うーん、これは残念ながら…ライブコンポジットの撮影がスタートした後(2回目のシャッターを押した後)は、基本的にISO感度や絞り、基準露出時間といった主要な撮影設定は変更できないんです。

  2. もし撮影の途中で「あ、やっぱりもう少し暗くしたいな」とか「もっと光跡を長くしたいな」と思っても、一度ライブコンポジット撮影を終了して、設定を変更してから、再度撮影をスタートする必要があります。

  3. だからこそ、撮影を始める前の「試し撮り」と、その結果に基づいた「設定の追い込み」が、本当に本当に重要になってくるわけですね。

写真が暗すぎる/明るすぎる問題、ライブコンポジットでも?

Q. ライブコンポジットで撮っているのに、写真が全体的に暗すぎる(または明るすぎる)のはなぜでしょう?

  1. ライブコンポジットは背景の明るさを固定してくれる素晴らしい機能ですが、それでも全体の印象がイマイチ…ということはありますよね。

  2. 【全体が暗すぎるなぁ…と感じる場合】

    • 基準露出時間、短すぎませんか?: ホタルの光をしっかりと捉えられていないのかもしれません。もう少し長くしてみましょう。
    • ISO感度、低すぎませんか?: 例えばISO200など、あまりに低い設定だと、そもそも光量が足りないことがあります。まずはISO400~800くらいで試してみるのがおすすめです。
    • 絞り、絞りすぎていませんか?: F値が大きすぎないか、もう一度確認してみてください。
    • 【意外な盲点】最初の基準画像が暗すぎる: ライブコンポジットは、撮影開始時に作る「基準画像」の明るさを元にして、それより明るいものだけを重ねていきます。なので、その最初の基準画像が極端に暗いと、いくらホタルの光跡を重ねても、全体の印象は暗いままになってしまうんです。
  3. 【ホタルの光が白く飛んで明るすぎるなぁ…と感じる場合】(ライブコンポジットは背景の白飛びは抑えてくれますが、ホタルの光自体が強すぎると白飛びすることがあります)
    • 基準露出時間、長すぎませんか?: ホタルの光がとても強い場所だと、1コマの露光時間が長すぎて白飛びしてしまうことがあります。少し短く調整してみましょう。
    • ISO感度、高すぎませんか?: 少しISO感度を下げてみてください。
    • 絞り、開きすぎていませんか?: 少し絞ってF値を大きくしてみるのも有効な場合があります。
  4. RAW形式で撮影していれば、ある程度の明るさの補正は後からのRAW現像でも可能ですが、やはり撮影時にできるだけ自分のイメージに近い露出で撮っておくことが、最終的な作品のクオリティを上げるコツです。

機材や撮影環境の「困った!」をスッキリ解決!

次に、撮影機材に関するトラブルや、撮影時の環境に関する「どうしよう?」にお答えします。私も昔、システムエンジニアとしてトラブルシューティングに明け暮れた経験がありますが、カメラのトラブルも原因を切り分けて考えれば、意外とシンプルなことが多いんですよ(笑)。時には植木屋で培った自然観察眼(?)も役立つ…かもしれません!

レンズの曇り、どうにかしたい!結露対策

Q. 撮影の途中で、レンズが曇ってしまいました!どうすればいいですか?

  1. あー、これは湿度が高い時期の夜間撮影では「あるある」ですよね。レンズが結露してしまうと、せっかくのホタルの光もぼんやり台無し…。でも、対策はあります!

  2. 【最強アイテム】レンズヒーター!: これが一番確実な対策です。USBバッテリーで給電できるタイプなど、色々なものがあります。レンズに巻いておくだけで、結露を効果的に防いでくれます。私も梅雨時期の撮影では欠かせません。

  3. 急激な温度変化は避けて!: 暖かい車内から急にひんやりとした屋外に出すと、一気に結露しやすくなります。カメラバッグに入れたまま、少しずつ外の気温に慣らしてあげるのがポイントです。
  4. 乾燥剤も地味に活躍: カメラバッグの中に大きめの乾燥剤をいくつか入れておくだけでも、多少の効果は期待できます。
  5. もし曇ってしまったら…: 清潔で柔らかいレンズクロスで、優しく、そっと拭き取ります。ただし、何度もゴシゴシ拭くとレンズのコーティングを傷めてしまう可能性もあるので、できるだけ根本的な対策(ヒーターなど)を考えるのがおすすめです。絶対に息を吹きかけて曇りを取ろうとするのはNGですよ!

ホタルが少ない…そんな時の心の持ちようと対処法

Q. ワクワクして行ったのに、ホタルがあまり飛んでいません…。そんな時、りょうさんならどうしますか?

  1. うーん、これは自然が相手なので、本当に「運」としか言いようがない時もありますよね…。でも、そんな時でも、すぐに諦めずに試せることがいくつかあります。

  2. まずは、少し待ってみる: ホタルの活動には波があることも。静かに待っていると、ふとした瞬間にまた飛び始めるかもしれません。コーヒーでも飲みながら、夜の空気感を味わうのも良いものです。

  3. 場所をほんの少しだけ移動してみる: 数メートル、あるいは数十メートル移動するだけで、ホタルの数や見え方がガラッと変わることがあります。ただし、移動する際は安全確認をくれぐれも忘れずに!
  4. 「今日はそういう日」と割り切って、別の楽しみを見つける: どうしてもホタルが少ない日はあります。そんな時は、無理にホタルを追いかけるのではなく、せっかくOM SYSTEMのカメラを持ってきたのですから、美しい星空や、しっとりとした夜の森の風景など、他の被写体に目を向けてみるのも良い気分転換になりますよ。OM SYSTEMカメラなら「星空AF」や「ライブND」といった、夜景撮影に役立つ面白い機能もたくさん搭載されていますからね!
  5. そして、一番大切なのは「また来よう!」と思うこと: ホタルは例年楽しめます。今年ダメでも、来年また会いに来ればいいんです。そのための下見になった、と前向きに考えるのもアリだと思います。

周りの人のライト問題、どうにかできない?

Q. 周りの人のライトの光が、どうしても写真に入り込んでしまいます…。何か良い対策はありますか?

  1. これもホタル撮影では悩ましい問題の一つですね…。皆さんマナーを守って撮影しているつもりでも、意図せずに光が入ってしまうことはあります。

  2. レンズフードは必ず装着!: まずは基本ですが、レンズフードをしっかり装着するだけで、余計な方向からの光がレンズに直接入るのをある程度防いでくれます。

  3. 「ハレ切り」を試してみる: ちょっと上級テクニックになりますが、カメラが三脚にしっかり固定されているなら、レンズに入る不要な光を、自分の手や黒い板などでそっと覆って遮光する「ハレ切り」という方法があります。ただし、長時間露光中にこれをやると、自分の手がブレて写り込んでしまう可能性もあるので、慎重に行ってください。
  4. 撮影のタイミングをじっくり待つ: 他の人のライトが消えた瞬間や、こちらに向いていないタイミングを辛抱強く待つ、というのも一つの手です。
  5. 最終手段として、丁寧に声をかけてみる(ただし、本当に慎重に!): どうしても撮影に大きな支障が出てしまうような場合は、相手に不快感を与えないように、最大限の敬意を払って、丁寧にお願いしてみるのも選択肢の一つかもしれません。でも、これは本当に最終手段と考えてくださいね。
  6. 思い切って場所を変える: もし可能であれば、少しでも人の少ない場所に移動する、というのも有効な対策です。

安全とマナー、「分かっているつもり」が一番危ない?(再確認Q&A)

安全とマナーは、このシリーズを通して何度もお伝えしてきましたが、本当に大切なので、最後にもう一度Q&A形式で確認しておきましょう。「自分は大丈夫」という過信が、思わぬトラブルに繋がることもありますからね。

安全なホタルスポット、どうやって探すのがベスト?

Q. 「安全なホタル撮影スポット」って、具体的にどうやって見つければ良いのでしょうか?やっぱり有名な場所が良いですか?

  1. 「絶対に安全」と言い切れる場所は、残念ながらありません。でも、より安心して楽しめる場所を見つけるためのヒントはあります。

  2. 自治体や観光協会が公式に紹介している場所: ある程度、人が訪れることを想定して整備されていたり、情報が公開されていたりすることが多いです。ただし、その分、人が多い可能性も考えておく必要があります。

  3. ホタル保護団体などが観察会などを開催している場所: こういった場所も、比較的安全に配慮されていることが多いでしょう。
  4. 過去に撮影された方のブログやSNSの情報: ただし、注意点があります。具体的な場所が伏せられていることも多いですし、安易に「場所を教えてください」とコメントで聞くのは、マナー違反と受け取られることもあります。情報収集は慎重に。
  5. 【おすすめ】明るいうちのロケハンで、自分で安全を確認する: これが一番確実です。ただし、その場所が私有地でないか、立ち入りが禁止されている場所でないか、そして何よりも危険な箇所がないかを、自分の目でしっかりと確認することが大前提です。
  6. 信頼できる地元の写真仲間や、ホタルに詳しい人にアドバイスをもらう: これも非常に有効な情報源です。
  7. そして、どんな場所であっても、常に周囲の状況に気を配り、少しでも「危ないかな?」と感じたら近づかない、あるいは撮影を中断する勇気を持つことが、何よりも大切です。

ライトはやっぱり赤じゃないとダメ?

Q. ライトは、やっぱり赤色じゃないとダメなんでしょうか?普通の懐中電灯では、ホタルはいなくなっちゃいますか?

  1. はい、強く赤色ライトの使用をおすすめします。 それにはちゃんとした理由があるんです。

  2. ホタルへの影響を最小限に: 一般的に、ホタルは赤い光に対しては感度が低いと言われており、活動への影響を比較的少なくできると考えられています。

  3. 人間の目にも優しい: 赤い光は、暗闇に目が慣れた状態(これを「暗順応」と言います)を壊しにくいというメリットもあります。白い光を浴びてしまうと、目が眩んでしまい、再び暗闇に慣れるまで時間がかかってしまいます。
  4. 周りの人への配慮: 他の撮影者も、赤い光であれば比較的眩しさを感じにくいです。
  5. 普通の白いライトは…: たとえ弱くても、ホタルを驚かせてしまったり、光るのをやめさせてしまったりする可能性が高いです。また、他の撮影者の迷惑にもなりかねません。どうしても白いライトしかない場合は、赤いセロファンを何重にも重ねて、光量を極限まで落として使用し、点灯も本当に必要な時(足元確認など)だけに留めてください。

まとめ|疑問を自信に変えて、もっとホタル撮影を楽しもう!

今回は、ホタル撮影に関するよくある疑問や不安について、Q&A形式でお答えしてきました。 少しでも皆さんの「困った!」「どうしよう?」が解消され、より安心して、そしてもっと楽しくホタル撮影に臨んでいただけるようになれば、これほど嬉しいことはありません。

ホタル撮影は、本当に奥が深く、毎回新しい発見や感動があります。分からないことや失敗を恐れずに、どんどんチャレンジしてみてください。そして、このシリーズで何度もお伝えしてきましたが、何よりも「安全第一」で、ホタルと自然、そして周りの人々への感謝の気持ちを忘れずに、素晴らしい光の芸術を追い求めてくださいね。

この「OM SYSTEMカメラで挑戦!ホタル撮影」シリーズは、今回で一旦終了となります。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました! 皆さんのホタル撮影が、最高の思い出と、素晴らしい作品に繋がることを心から願っています。


【執筆者(りょう)より】 ホタル撮影って、実際にフィールドに出てみると、本当に色々な「?」が頭に浮かんでくるものですよね。私もカメラを始めた頃は(そして今でも!)、たくさんの疑問と試行錯誤の連続でした。今回のQ&Aが、皆さんのそんな疑問を少しでも解消するお手伝いができていれば、とても嬉しいです。そして、もしここに載っていない疑問や、「こんな時はどうしてるの?」といったことがあれば、ぜひ気軽にコメントで教えてください。私も皆さんと一緒に学びながら、もっとホタル撮影を楽しんでいきたいと思っています!


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